セールスの概念をひっくり返す「高確率セールス」
『売り込まなくても売れる』という本を読みました。
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久々に「自信をもって人に勧めたい本」でした。
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この本では、「セールス」とは何かという定義・パラダイムを
伝統的な
相手を説得して”Yes”と言わせる(物を買わせる)こと
という定義から
商品へのニーズ・興味・予算がある「今すぐ買いたい」客を見つけ、
お客さんと自社の双方が納得できるビジネスの同意をとること
にシフトさせます。
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しかも
単にコンセプトの話で終わるだけではなく
この新たなセールス(【高確率セールス】と本書では呼ばれます)の
具体的なステップ、言葉遣い、注意点などのHowToも詳しく書かれます。
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セールスに携わっている人ならば、
・深く納得する(すでに高確率セールスをやっている場合)
or
・衝撃を受ける(伝統的なセールスをやっている場合)
ことは受けあいの本です。
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日記で書くには、あまりに内容が多いのですが
「高確率セールス」の流れを簡潔にまとめると
<顧客発掘>
・リストに対して電話等でアプローチをとり
簡潔な商品紹介と適切な質問をして「見込みの薄い客」を”除外”する。
(同時に、コミットメントを形成していく)
・”除外”されずに残った「有望な客」に対して
「【満足条件】を満たしたら契約する」
というコミットメントをとった上で、訪問スケジュールを組む
<訪問>
・相手に関心を持ち、信頼関係を築く
・商談プロセスを質問でコントロールしつつ、相手の要望を十分に聞く。
※相手が「見込みの薄い客」だと分かったならば、丁重に退散する。
<クロージング>
・双方の利益になるビジネスができるとわかったならば
相手の【満足条件】を詳細に定義し、同意をとる
・後々の障害になりうるようなことは、この時点ですべて排除する
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一読しただけなので抜けている点もありましょうが大まかには以上。
「売る - 売られる」という関係ではなく
「ビジネスパートナー」としての関係
を構築する点に焦点があたっている”セールス”手法なのだと感じます。
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物やサービスの販売、また広く言えば人と接する仕事をしている人には
ぜひ一読といわず、多読をお勧めしたい一冊でした。
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やはり神田昌典さんの関わっている本は、すばらしいものが多いです。
神田さんが提唱している「殿様セールス」の源流に位置する感じです。