我々には認識でk(ry 4 ~僕らにせまる黒い影~
■我々には認識でk(ry 4
~僕らにせまる黒い影~
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「僕らには見えないし、さわれもしないし、認識にものらない”生物”が
実は僕らのすぐ近くにいて、
しかもその”生物”は、周囲の物質や僕らの体をすり抜けたりできる」
という話が、
科学的には全くおかしくないどころか十分ありえることを説明する
というシリーズの最終回(4回目)です。
前回までで、
・身の周りの物質は(僕ら自身も)電磁気力で結びついてできていること
・僕らが「五感で感じられる」ものは、電磁気力が働かねばならないこと
を書きました。
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さて、ここから
・電磁気力が働かない物質があった場合、僕らはそれを感知できない
ことが分かります。
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「そんな物質、あるの?」
というと、今、見つかっている物質にも、そういうものがあります。
それが2002年、小柴さんノーベル賞受賞の契機であるニュートリノです。
ニュートリノは電気的に中性のため、電磁気力が働きません。
実際、
ニュートリノは宇宙から大量に降り注いでおり、
僕らの手のひらを1秒間に1兆個(!)通過するほどの数なのですが
まったく感じないですね。
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ただ、ニュートリノには「弱い力」(第1回で説明した4つの力の1つ)
しか働かないので、ニュートリノでできた”生物”は考えにくいでしょう。
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ほかにも、電気的に中性な粒子として、中性子などもあります。
しかし、中性子はとても壊れやすく、
15分ほどで電磁気力が働く別の粒子に変わってしまいます。
その他、現在発見されている電気的に中性な粒子では
”生物”のような複雑なものができるのは難しいでしょう。
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僕らには見えないし、さわれもしないし、認識にものらない”物質”
として、ニュートリノがあることは、分かりましたが
”生物”は、まだ存在できなさそうです。
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やはり、そんな”生物”なんて、ありえないのではないかと思いますが、
ここで忘れてはいけないのが【ダークマター(暗黒物質)】の存在です。
ダークマター・・・なんとも厨二心をくすぐられる響きです。
「俺の右手のダークマターがうずくぜ」とか言いたくなりますね!
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しかし、その名前とは裏腹にダークマターというのは
それなりに科学的な裏づけのあるもので
宇宙の観測から
「まだ見つかってないけど、こういうものがあるんじゃね?」
と言われている物質です。
実は、現在の宇宙を説明するには、
今まで見つかっている物質(4つの力が働くような物質)以外に
もっと多くの物質がないといけません。
つまり、まだ見つかっていない物質がたくさんあるということです。
ところが、そのまだ見つかっていない物質は
電磁気力が働かないため、光(電磁波)を出さない
つまり、光を出さない=暗い=ダーク=暗黒物質!!というわけです。
なかなか、いいセンスをしてますね。
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しかも、ダークマターは今見つかっている物質の5倍はあるのです。
逆に言うと、僕らはこの宇宙の6分の1も分かっていないわけですね。
※※※
ちょっと詳しい人向けに補足すると
・ダークエネルギー(暗黒エネルギー)73%
・ダークマター(暗黒物質) 23%
・僕らが知ってる物質 4%
という構成だといわれます。(実験によって多少異なります)
マター(物質)とエネルギーの違いは、
質量がある(重力が働く)か、質量が無い(重力が働かない)か
の違いです。
※※※
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じゃあ、そのダークマターには何の力も働いていないのか。
物質(質量がある)というからには重力は働いていますが
重力では力が弱すぎて”生物”のような複雑なものは難しい。。。
けれども、僕らが知らない
未知の力
が存在して、その力が働いている可能性はあります。
むしろ、現在見つかっている物質の5倍もの物質が、
定年退職した主人よろしく何もせず寝てばかりいるとは思えません。
そうした未知の力があると考える方が自然ではないでしょうか。
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そして、電磁気力によって、僕らの世界の物質や”生物”ができたように
【ダークマター】と【未知の力】でできた”生物”
が存在しても全くおかしくはないのです。
というか、いない方がおかしいと僕は思います。
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しかし、その”生物”は、ダークマターでできているので
僕らには見えないし、さわれもしないし、認識にものりません。
「さわる(ぶつかる)」「見る」「認識にのる(五感で感じる)」
ことができるのは、電磁気力が働く物質だけだからです。
当然、彼らは、僕らの知ってる物質に「ぶつかり」ませんから
僕らの周囲の物質や僕らの体をすり抜けたりできるわけです。
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けれど、ダークマターにも重力は働きます。
ですから、この地球のように、(宇宙の中では)重力が強い場所に
ダークマターが集まり、そこに
ダークマター生態系
が存在する可能性は(宇宙の”何も無い”場所より)高いわけです。
だから、彼らが実は僕らのすぐ近くにいる可能性もあるのです。
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以上で
「僕らには見えないし、さわれもしないし、認識にものらない”生物”が
実は僕らのすぐ近くにいて、
しかもその”生物”は、周囲の物質や僕らの体をすり抜けたりできる」
という話が、
科学的には全くおかしくないどころか十分ありえることを説明する
という今回の話は終わりです。
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最終回の今回は、少し難しい話になってしまったと反省しています。
何よりギャグを入れる余裕があまりありませんでした。
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最後に念のための注意です。
○未知の力、というと気孔とか超能力とかを思い浮かべたりしますが
そもそも「僕らには絶対に働かない」から未知の力なわけです。
なので、僕らが(4つの力が働く)物質でできている限り
どんなに修行を積んでも、その未知の力を使うことは、無理です。
一度死んで、ダークマター人として生まれ変わるしかありません。
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○ダークマター人が存在しても、僕らは気づくことができません。
また、彼らも僕らには気づきません。
ただし、重力はお互いに影響しますので
もし彼らの技術力がものすごく発達して、何かのアニメよろしく
重力波砲
で戦争をするようになったら、僕らの世界にも影響が出るでしょう。
重力波砲、おそるべし。
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さて、長い話にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。